今回は育児と仕事を両立したい理学療法士・作業療法士向けに、職場を選ぶポイントやおすすめの職場について解説していきます。
私も私の妻も、療法士であり子育て世代です。
PT・OTの界隈もある程度知り尽くしていますので、私達自身の経験も踏まえて解説していきます。
- 子育てしやすい職場を選ぶ上でのポイントが分かる
- PT/OTで育児と両立できるおすすめの職場が分かる
PT・OTが子育てしやすい職場を選ぶ上でのポイント
理学療法士・作業療法士が子育てしやすい職場を選ぶ上でのポイントは、以下の3つです。
- 子どもの体調不良等で急に休むことができるか
- 残業がなく定時または時短で帰れるか
- 実際に子育てしている人が働いているか
子どもの体調不良等で急に休むことができるか
当たり前ですが、子どもは思っているよりも頻繁に体調を崩します。
保育園で風邪をもらってくることなんて日常茶飯事ですし、少しでも熱が出ると休ませなければなりません。
預けた後でも、熱が出たと連絡があれば仕事を早退して迎えに行くことも多いです。
そういったときに急遽仕事を休める職場というのは、仕事と子育てを両立する上で大事な要素になってきます。
もちろん実家の助けがあると心強いですが、中には環境的に難しい家庭もありますよね。
残業がなく定時または時短で帰れるか
育児と仕事を両立する上では残業がなく決まった時間に帰れるというのは必須です。
子どもを保育園などに預けていれば、「残業で迎えにいくのが遅れます」では育児は成立しませんよね。
また、帰ってからも料理などの家事をこなすことを考えると、残業が多い職場では仕事と家庭を両立するのは難しいです。
子どもの成長やライフスタイルの変化に合わせて、時短勤務などに切り替えやすい職場がおすすめです。
実際に子育てしている人が働いているか
職場に子育て支援の制度が規定であったとしても、そこの職場で実際に育児と両立して働いている人が多いかというのも大事です。
職場では一応子育て制度があるのに、実際働いている人で子育てしている人が少なかったりすると、実情は少し変わってくるかもしれません。
私の職場でも役職や管理職は子育てに理解があっても、子どもの体調不良等で急遽休んだり早退した際に、裏では一部快く思わない人もいました。
もちろん表向きは「大丈夫だよ」って言っていたとしても、実際に抜けた穴をヘルプで埋めるのは上の人ではなく現場のスタッフですから、頻繁に休まれると当然不満が溜まる人もいるかもしれません。
休む側も、「迷惑をかけたくない」という気持ちがあっても、子どもが体調を崩したら休むしかない。
こういった一方的な状況は休む側もかなりストレスなはずです。
一方的にサポートするのではなく、お互いに助け合っているという関係性が大事なわけです。
PT・OTの子育てにおすすめの職場3選
私の経験も踏まえて、理学療法士・作業療法士が子育てする上でおすすめの職場を解説していきます。
子育て世代の療法士におすすめの職場は以下の3つです。
- デイサービス
- 非常勤での訪問リハビリ
- デイケア(常勤or非常勤)
働く主婦が多いデイサービス
デイサービスは育児と仕事を両立する上では、かなり働きやすい職場です。
デイサービスで働いているスタッフは子育て世代の人が多いので、上記で解説した3つのポイントを全て満たしています。
そもそもデイサービスはリハビリが中心の施設ではないため、理学療法士・作業療法士が急に抜けたとしても、大きな影響は出ないことが多いです。そのため、子どもの急な体調不良等で休んだとしても影響が少ないです。
そして同じように子育て世代の介護士やスタッフが多いので、急な欠勤は珍しくなく、周りも育児への理解があるところが多いです。
非常勤の訪問リハビリはコスパ最強
育児・仕事・家事を並行してこなす主婦の中には、夫の扶養内で働きたいという人もいるのではないでしょうか?
もし扶養内で働きたいのであれば、訪問リハビリはかなりコスパが良いのでおすすめです。
療法士業界の中でも、非常勤の訪問リハビリって給料が良いんですよ。
1件3500円~4000円とかはザラにあって、無理なく働いても1日で日給15000円~20000円くらいは普通に稼げます。
扶養内で働くために年収を130万円以内で収めようと考えると、一ヵ月でおおよそ10万円ちょっと稼げばいいんです。
つまり、日給15000円で計算すると、一ヵ月間の内たった7日働くだけで月収105000円になるのです。
普通のパートとかだったら時給1000円で1日6時間働くとしても、一か月のうち17日か18日も働かなければなりません。
1か月のうちたった7日働くだけでいいのなら、残り20日以上が休日です。
家事も育児も余裕で全部こなせますね。
人間関係が良いデイケア
デイケアも子育て療法士にはおすすめの職場です。
デイケアの良い所は残業が少ないことと、ゆったりした雰囲気で人間関係が良い傾向にあることです。
また、デイサービスと比べるともう少し専門的なリハビリができます。
私も以前デイケアに勤めていて、他にも3件ほどのデイケアを知っているのですが、病院などとは違って既に障害受容されている方が利用者ですから、病んでいるような人は少なくて明るい雰囲気の場所が多いです。
また、デイケアはデイサービス(通所介護サービス)とは違って、通所リハビリと言われるサービスです。
要はリハビリが主体の介護サービスですから、デイサービスと比べるともう少し専門的なリハビリが実施できるわけです。
「子育てと両立しながらでも、ある程度は専門的なリハビリがしたい」あるいは「ゆったりした雰囲気の職場が良い」って人はデイケアで働くのがおすすめです。
さらに、上述した非常勤での訪問リハビリ同様、デイケアも非常勤の時給がそこそこ良いので似たような働き方ができます。
まとめ:理学療法士・作業療法士は子育てに恵まれている資格
今回はPT・OTが子育てしやすい職場について解説しました。
理学療法士・作業療法士が仕事と育児を両立するための職場選びは、以下の3つがポイントです。
- 子どもの体調不良等で急に休むことができるか
- 残業がなく定時または時短で帰れるか
- 実際に子育てしている人が働いているか
子育て世代の理学療法士・作業療法士におすすめの職場は以下の3つです。
- デイサービス
- 非常勤での訪問リハビリ
- デイケア(常勤or非常勤)
育児や家庭と両立するに当たって、理学療法士・作業療法士はかなり恵まれている資格だと思います。
資格職ですから安定していて働き先も選べる上に、一般のパートに比べると非常勤での時給がかなり高いです。
私の妻も療法士ですが、実際に周りの友達からは羨ましいと言われるそうです。
安定はしていますが、昇給がないのと給料に男女差がないので、男性の療法士は金銭面でははっきり言って厳しいです。
理学療法士・作業療法士の給料については以下の記事で詳しく解説しています。
しかし逆に言えば、女性からすると働き先が安定していて他の子育てママさん達よりも給料が高いので、とても働きやすい資格です。
ぜひ、子育て世代のPT・OTは今回解説した内容を参考にしてみてください。