理学療法士や作業療法士は年収が低い、将来性が不安などの理由で転職を考える人がいくらでもいる業界です。
結論から言うと、理学療法士から他職種への転職はおすすめできるケースとおすすめできないケースがあります。
以下はTwitterで多くの共感が得られたツイートです。
OTとして臨床に出てから気付いたこと
・エビデンスが曖昧な治療が多い
・OTにしか専門性は理解されない
・やりがいは患者側に左右される
・他職種からはリハさんで一括り
・昇給が少ない
・経験年数で測られる
・コミュ力が何より活きる
・分野の広さが逆に専門性の分かりづらさを招いている— ひっぺー🐣OT|作業療法士@理学療法士・言語聴覚士とも繋がりたい (@hii_hira923) May 25, 2021
今回は「理学療法士から他職種や一般企業への転職はありなのか?」について解説していきます。
- 理学療法士から他職種への転職をおすすめできるケースが分かる
- 理学療法士から他職種への転職をおすすめできないケースが分かる
- 経験年数7年目の現役療法士
- 転職で年収350万→年収550万
- 世帯年収1000万円越え
- 副業月収7万円越え
- 臨床実習指導者講習修了
- 急性期~維持期まで全ての臨床現場を経験済み
Twitter:@リハネコ
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理学療法士から他職種への転職がおすすめできるケース
PT・OTから他職種への転職がおすすめできるケースは以下の2つです。
- 理学療法士の仕事内容が嫌で転職したい場合
- 理学療法士の他にやりたい事があって転職したい場合
逆に上記以外の待遇面や将来性が理由なら、他職種への転職は考え直したがいいかもしれません。
理学療法士の仕事内容が嫌で転職したい場合
「理学療法士を辞めて他職種へ転職したい!」って人の中で、リハビリ業務自体に嫌気がさしているのが理由なら、他職種への転職はありです。
理学療法士の仕事や業界自体が嫌になる理由
- やりがいを感じない
- エビデンスが曖昧な治療が多い
- プライドの高い療法士が多い
- 他職種から専門性が理解されない
- 知識や技術を活かせる機会が少ない
厳密に言えば職場によって仕事内容は結構変わってきますが、実際には国家資格とは名ばかりで業務自体は誰でもできるようなものも多いです。
中にはマッサージとの違いすら怪しいようなリハビリもありますし、何故かこの業界はプライドが高くマウントを取ってくるような人が一定数います。
まぁ、そもそも名称のみの独占資格なので、NsやDrのように業務独占で国から高い専門性が認められている資格ではないです。
上記のような理由が原因で、「PT・OTから他職種へ転職したい!」って場合には早めに行動した方が良いです。
もし他職種への転職に失敗してしまった場合でも、また理学療法士の仕事に戻ってくればいいだけです。
デメリットも多い仕事ではありますが、就職が簡単で食いっぱぐれないという理学療法士のメリットを活かしましょう。
理学療法士の他にやりたい事があって転職したい場合
「飲食業で働きたい」「アパレルで働きたい」「営業がやりたい」等、理学療法士の他にやりたいことがある場合は迷わず転職して良いと思います。
なぜなら、理学療法士の仕事は資格がある限りいつでも働くことができるので、他職種へ転職してからやっぱり「理学療法士に戻りたい」って思ったとしてもいつでも戻ってくることが可能です。
PT・OTはブランクがあっても、関係なく就職先が見つかります。
基本的に医療系はどこも人手不足なので、採用前提の求人も多いです。
むしろ、他職種へ転職して理学療法士以外の仕事にも触れることで、個人としてもスキルアップできますし見識も広がるのでおすすめできます。
理学療法士から他職種への転職をおすすめしないケース
以下のような理由の場合は、理学療法士から他職種への転職は考え直した方がいいです。
- 理学療法士の給料が安すぎて転職したい場合
- 理学療法士の休日数や不規則な休みが嫌で転職したい場合
- 理学療法士の将来性が不安で転職したい場合
要するにそういうことです。
待遇面を改善する目的なら、他職種への転職はおすすめしません。
それぞれ解説していきます。
理学療法士の給料が安すぎて他職種へ転職したい場合
理学療法士の年収が低いという理由で、他職種へ転職するのはおすすめできません。
なぜなら、理学療法士でも年収600万円程度なら稼げるからです。
それ以上を求めるなら他職種への転職もありですが、理学療法士でも介護・在宅分野へ転職すれば年収アップは比較的簡単です。
理学療法士や作業療法士の平均年収は400万円程度と低いのですが、実際には若い世代が多く病院勤務がほとんどという背景があるだけで、介護・在宅分野で働くPT・OTは平均以上の年収を稼いでいる人が多いです。
そのため、年収アップが目的ならわざわざ他職種へ飛び込む必要はありません。
詳しくは以下の記事を参考にして下さい。
理学療法士の休日数や不規則な休みが嫌で他職種へ転職したい場合
PTやOTの休日に対する不満で、他職種への転職を考えるのはおすすめできません。
確かにリハビリ業界は休みが少ない職場も多いですが、実際には職場によって年間休日数や休みの取り方にかなり差があるのが実態です。
実際に私の現在勤めている職場は完全週休2日制の年間休日135日以上で、毎年有給を消化して1週間のリフレッシュ休暇も取れる環境です。
こういう職場は普通の探し方ではなかなか見つかりませんが、転職エージェントを使うことで紹介してもらうことができます。
PT・OTの休日数に関しては以下の記事を参考にして下さい。
理学療法士の将来性が不安で他職種へ転職したい場合
理学療法士の将来性が不安で他職種へ転職する人も多いですが、これは考え方次第かなと思います。
確かに、理学療法士や作業療法士は将来性があまり明るいとは言えません。
以下の厚生労働省によるPT・OTの需給推計によると、2040年頃には供給数が需要数の約1.5倍になるとあります。
しかし実際には、あくまで制度内で実施できるリハビリに制限があるという背景もあります。
例えば…
- 「もっとリハビリを続けたいのに、期限が切れていて実施できない」
- 「外来でリハビリを受けたいのに、介護保険を利用しているため制限がある」
このように、リハビリを受けたいのに制限があって満足にできない人も結構います。
実際のところ、需要自体はまだまだたくさんあるというのが現状なわけです。
また、理学療法士や作業療法士の分布にも地域差があるので、まだまだ地域・在宅分野では療法士が足りていないところも多いです。
一般的な認知では理学療法士や作業療法士は将来性ないからやめとけっていう人も多いので、今後、PTやOTを目指す人が減ってくる可能性も十分にあります。
一応国家試験であり、これからの高齢化社会で需要が全然なくなるということはまずないです。
そもそも医師や看護師以外のコメディカルで「将来が絶対安泰!」みたいな医療職はありませんし、医療系より将来性のある職業なんてIT関連の仕事ぐらいだと思います。
PT・OTは多少将来性が不安であったとしても、他職種への転職を考えるよりは他の療法士との差別化を図っていく方が良いと思います。
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まとめ:待遇面や将来性が理由なら他職種への転職はおすすめできない
今回は【理学療法士から他職種への転職】について解説しました。
理学療法士から他職種への転職をおすすめするケース
- PT・OTの仕事内容が嫌で転職したい場合
- PT・OTの他に興味があってやりたい仕事がある場合
理学療法士から他職種への転職をおすすめしないケース
- 理学療法士の給料が安くて転職したい場合
- 理学療法士の休日待遇に不満があって転職したい場合
- 理学療法士の将来性が不安で転職したい場合
結論をまとめると、給料や休日・将来性が不安という理由なら理学療法士から他職種への転職は考え直した方が良いです。
その理由は以下です。
- 理学療法士でも年収600万円程なら稼げる
- 休日数や休みの取り方は職場によってかなり差がある
- 将来性が多少不安でも、他の療法士との差別化を図っていく方が良い
理学療法士や作業療法士から他職種への転職を考えている人は、今回解説した内容を参考にしてみて下さい。
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