結論から言うと、理学療法士・作業療法士は将来のために積立NISA(つみたてNISA)をやっておいた方が良いです。
以下の記事でPT・OTの給料実態について解説しました。まだ読んでいない方は参考にして下さい。
今回はつみたてNISAをやっておくべき理由について解説していきます。
- 積立NISAのメリットが分かる
- 積立NISAの重要性が分かる
つみたてNISA(積立NISA)とは?
積み立てNISAという名前くらいは、聞いた事がある人も多いんじゃないんでしょうか。
将来「老後の生活資金が心配」、「子どもの学費を用意できるか心配」など、日本人はそういった漠然としたお金の不安に対して、貯金・貯蓄するという選択をする人が圧倒的に多いはずです。
しかし今の時代、銀行にお金を預けて寝かせているだけでは全くと言っていいほど増えません。
そこで国が、貯金・貯蓄から投資へと促せるような制度を作りました。
それが、つみたてNISA(積立NISA)です。
積立NISAの具体的な始め方については、以下の記事で解説しています。
貯蓄に代わる投資商品
投資と聞くと…
- 何だか難しそう
- お金に余裕がある人がするもの
- リスクがあるんじゃないの?
このようなイメージを持つ人が大半かもしれません。
安心して下さい。
つみたてNISAは国民のそんな思いを踏まえた上で、貯金だけでなく投資での資産形成を促すように国が作ったものです。
つまり
- 国が選んだ優良な投資先
- 少額から始められる
- リスクが少なく安全性が高い
- 税金がかからない
そんなお買い得な投資となっています。
まぁ要するに、『将来のことは保証できないから、各々でこの制度を上手く活用して資産形成していってね』ってことです。
例えると
-
一般的な投資で50万円の利益が出た場合は、50万円から20%の税金が引かれた額、40万円が自分の手元に入ってきます。
-
つみたてNISAの場合は50万円の利益が出たとしても、税金がかかりません。つまり50万円がそのまま自分の手元に入ってきます。
これを少額から貯蓄型で行っていける投資方法、それがつみたて(積立)NISAです。
投資信託(ファンド)への投資
そして、つみたてNISAという制度を通して実際に買う商品、それは投資信託(ファンド)と言われるものです。
投資信託(ファンド)とは簡単に言うと、複数の投資家から資金を集めてまとめたものを専門のプロが運用するというものです。
投資信託とは、パッケージ商品をイメージすると分かりやすいかと思います。
例えば
あなたは「amazon」、「コカ・コーラ」、「Google」の3つの企業へ投資したいと考えているとします。
しかし、個人で一つ一つ複数の企業の株を買っていくためには、最低購入額というものもあり、ある程度のまとまった資金が必要なわけです。
「少額からでも、少しづつ複数の企業へ分散投資したい…」
そんな方向けに、amazon,コカコーラ,Google等がパッケージになった、複数の企業へ少額で同時に投資できるような投資商品。
それが投資信託だと思っていただければイメージしやすいかと思います。
まぁザックリ言うとそういうことです。
個人で企業から直接株を買い付けると大金がかかるので、皆で少しづつお金を出し合って投資のプロに運用してもらおうってことです。
例えば購入した投資信託に含まれている一つの企業の株価が下がったとしても、含まれている他の企業の株価次第でそれを緩和できる可能性があります。
つまり、ローリスク・ローリターンの投資であり、長期投資に向いているというわけです。
もちろん【個人】➡【企業】ではなく
【個人】➡【投資信託】➡【各企業】となっていますので、その分マージンは発生します。
どの企業が入ったパッケージ商品を選ぶか?
それはつまり、どの投資信託に投資するのかということです。
つみたてNISA(積立NISA)をやっておくべき理由
つみたてNISAについては何となくイメージできてきたでしょうか?
貯金で銀行にお金を寝かしているだけでは、将来に備えるには不十分。
しかし、個人が投資で資産を増やしていくには、ある程度の知識や資金に加えてお金が減ってしまうリスクもあるわけです。
つみたてNISAをやっておくべき理由は以下の4つです。
- 金融庁が厳選している商品
- 貯金するよりもお金が貯まる
- 少額からでも投資できる
- まともな投資商品
積立NISA(つみたてNISA)をやっておくべき理由について、もう少し詳しく解説していきます。
金融庁のお墨付きで安全性が高い
つみたてNISA(積立NISA)はリスクが少ないとは言っても、投資であることに変わりはありません。
では何故、リスクが少なく安全に投資できるのか?
それはつみたてNISAに対応している投資商品(投資信託)は、予め金融庁が厳選したものに限られているからです。
そういうことです。
つまり、金融庁がぼったくり商品(投資信託)を除外してくれているわけです。
まぁ100%絶対確実に大丈夫とまでは言えませんが、つみたてNISA(積立NISA)に対応している商品であれば、どれを選んでもまず大損するようなことにはなりにくいってことです。
初心者でも大きな失敗がないので、安心して投資できます。
銀行へ貯金するよりもお金が貯まる
今は超低金利の時代ですから、銀行へお金を預けていてもお金自体は増えないです。
それでも投資ではなく銀行へ貯金する人が圧倒的に多いのは、日本では正しいお金の知識を学ぶ機会がなく、金融リテラシーの低い人が大多数を占めているからです。
だから金利がほとんど無いに等しい銀行でも、投資という選択肢は頭になく、みんな銀行へお金を預けます。
しかし、銀行にお金を寝かせておくくらいなら積み立てNISAに投資した方がよっぽど良いです。
つみたてNISAでどの投資信託を買うかにもよるのですが、ここではおすすめのS&P 500(米国株価指数)に連動した投資信託を購入すると仮定して、利回りは過去の実績から6%と少し低く見積もったとしましょう。
利回りとは、投資金額に対する収益の割合のことです。
- 1万円使って1万円儲けると利回りは100%
- 100万円使って1万円儲けると利回りは1%
利回り6%だと、年間で元金に対して6%増えるというわけですね。
つみたてNISAで毎月3.3万円を利回り6%で運用すると…
利回り6%で運用(月々3.3万円) | 積立金額 | 運用総額 |
---|---|---|
10年 | 396万円 | 約541万円 |
20年 | 792万円 | 約1524万円 |
10年で約145万円増え、20年だと約732万円の儲けが出ます。
ちなみに銀行の金利は0.01%~0.1%程度で、預けていても全くと言っていいほど増えません。
銀行に毎月33000円貯金する人と、つみたてNISAで33000円投資運用する人ではこれだけの差が出るのです。
これってめちゃくちゃ大きくないですか?
結局、お金持ちと貧乏の差は資産運用の考え方です。
- Aさん:「投資?そんな小難しそうなもんはやらん!とりあえず貯金だ貯金!」
-
Bさん:「投資の中にもリターンの高いものはある。銀行への貯金もしつつ、一部を投資へ回そう」
どっちが将来、資産形成できているかは明白ですよね。
投資額を設定して毎月自動で引き落とされるようにすることも可能ですので、特別手間がかかることもなく、後は放置でOKです。
毎月銀行へ貯金している金額の一部を積み立てNISAへ投資し、資産運用の感覚を掴むことから始めてみましょう。
少額からでも投資できる
つみたてNISA(積立NISA)は小額からでも投資できるため、投資初心者にとってもハードルが低いです。
投資と言うと、ある程度まとまった資金が必要なイメージがあると思うのですが、つみたてNISAは最低100円からでも投資できるようになっています。
それでも10年・20年と長い期間で見ると、上記で解説したようにかなりの差がでます。
銀行にずっと貯金を寝かしておくくらいだったら、つみたてNISAに回して資産運用を図った方が賢明ですね。
とりあえず、生活に必要なお金を引いてから余った金額で、無理のない範囲から積立NISA(つみたてNISA)を始めてみましょう。
まともな投資商品
一般的に世に出回ってる投資商品はぼったくりが多いです。
例えば…
- 学資保険
- 積立型の生命保険
- 民間の医療保険
これらは保険という名前が付いていますが、投資信託に分類される典型的なぼったくり商品です。
分かりやすく、これらの積立保険と積み立てNISAを比較してみましょう。
比較した場合の利回りはこんな感じです。
利回り比較 | 利回り |
---|---|
積立保険 | 平均0.7%程度 |
つみたてNISA | 平均7%程度 |
利回りっていうのは年間でどのくらい金額が増えるかということですが、これだけ見れば「つみたてNISAってすごく利回りが良い」と一見そう見えますが、そうではありません。
積立型保険の利回りが低すぎるのです。
それもすごく価値の低いぼったくり商品、本来除外されるべき商品。
積立保険ってこんなに利回り低いのに元本割れもあるし、何より途中で引き出せないというデメリットもあります。
それは結局、本当に良い投資商品は窓口やCM等では出てこないからです。
反対に窓口やCMで良く見かけるような投資商品は疑った方がいいです。
その広告費がどこから来ているのか?
考えれば答えは出ますよね。
つみたてNISAにデメリットはある?
では次に、つみたてNISAのデメリットについて解説していきたいと思います。
結論から言うと、つみたてNISA(積立)には明らかなデメリットはないです。
しかし、以下のような制限もあります。
- 非課税は期間限定
- 年間投資限度額が決まっている
- 一気にお金は増えない
まず一つめは、つみたてNISAは本来かかる20%の税金がかかりませんが、税金がかからない期間は20年までです。
つまりそれ以降は利益が出た際に20%の税金がかかります。
そして2つめは、年間の投資額が40万円までと決まっていることです。
これも当然ですね。
税金がかからない期間も、その上限金額にも制限があるわけです。
そして三つめは、お金が一気に増えるわけではないということです。
まとめ:やらない理由がない
今回は理学療法士・作業療法士が今やっておくべきこととして、つみたてNISA(積立NISA)について解説しました。
つみたてNISAとは?
- 貯金だけでは将来への備えが不十分なため、対策として貯金・貯蓄から投資での資産形成を促せるように国が作った制度。
そして実際にはこの積立NISA(つみたてNISA)に対応した投資信託というものを買っていきます。
つみたてNISAをやっておくべき理由は?
- 金融庁のお墨付きで安全
- 銀行貯金よりもお金が貯まる
- 少額からでも投資できる
- まともな投資商品だから
つみたてNISAの注意点は?
- 非課税は20年間のみ
- 年間の投資限度額は40万円まで
- 一気にお金は増えない
つまり、ローリスク・ローリターンの投資商品であり、長期での資産形成に向いているものです。
結論としては、やらない理由がないと思います。
「何でもかんでも貯金!」というのは日本人の悪い文化です。
お金を寝かせるのではなく、お金を働かせる。