▶PT・OTの給料が安すぎる。。
↑もし、あなたがこのような悩みを持ち、今このページを開いているのであれば、
この記事を読むことであなたの年収はドカンと上がる可能性があります。
今回は、理学療法士・作業療法士の給料が安い理由と給料を上げる方法について解説していきます。
- 経験年数7年目の現役療法士
- 転職で年収350万→年収550万
- 世帯年収1000万円越え
- 副業月収7万円越え
- 臨床実習指導者講習修了
- 急性期~維持期まで全ての臨床現場を経験済み
Twitter:@リハネコ
先に言っておくと、
理学療法士や作業療法士でも年収500万円程度なら行動次第で実現できますよ。
» 年収700万円以上の特殊な案件もあり|理学療法士で高年収を実現したい方へ
理学療法士・作業療法士の給料は安い
厚労省のデータと国税庁のデータを基に、理学療法士・作業療法士の給料を国民全体の平均年収と比較してみます。
療法士 | 国民全体 | |
---|---|---|
平均月収 | 28.75万円 | 30.5万円 |
年間ボーナス | 64.6万円 | 70万円 |
平均年収 | 409.64万円 | 436万円 |
PT・OTの給料は平均年収だけを見ると国民の全体平均を少し下回る程度に見えますが、実際の給料はこの表のデータよりもさらに安いのが実情です。
その理由はざっくり言うと、同じ療法士でもこの業界は職場によって年収格差があるからです。
理学療法士・作業療法士の年収は、平均年収よりも年収中央値の方が実情に近いです。
さらに、正社員の年収に絞って比較してみると男性の場合はもっと差が開きます。
正社員の平均年収 | |
---|---|
国民全体(男性) | 561万円 |
国民全体(女性) | 389万円 |
理学療法士(男女共通) | 409.64万円 |
国民全体の正社員の平均年収と比較すると、男性のPT・OTでは国民全体の平均年収よりも約150万円程給料が安いというのが分かりますね。
さらに、理学療法士や作業療法士には昇給がほとんどないという問題があります。
勤続年数を重ねても給料がほとんど増えていかないので、定年になっても年収が400万円を超えない人もいます。
理学療法士・作業療法士の年代別の年収については、以下の記事で詳しく解説しています。
» 20代の理学療法士の給料はいくら?年代別の年収についても解説
1年目の初任給は同年代のサラリーマンよりも少しだけ高いかもしれませんが、数年経てば昇給ですぐに抜かれます。
社会的意義もあってやりがいのある仕事ですが、これではやりがい搾取になっていませんか?
療法士はやっぱり昇給が少ないというのが厳しすぎますね。
年数が経つにつれて周りとの給料格差は広がっていくので、マジで早めにまともな給料が貰える職場へ移った方が良いですよ。
» 理学療法士として勝ち組になるには?|将来周りと差をつけるキャリアプランを解説
理学療法士・作業療法士の給料が安い理由
理学療法士や作業療法士の給料が安いのは、それなりの理由があります。
理学療法士・作業療法士の給料が安い理由
- 昇給が少ないため年収がほとんど上がらない
- 実施時間による報酬のためコストパフォーマンスが悪い
- 人数が増えすぎて供給過多になっている
- 名称独占資格で専門性が乏しい
それぞれ解説していきます。
昇給が少ないため給料がほとんど上がらない
理学療法士や作業療法士の給料が安いのは昇給の少なさが理由の一つです。
誰がリハビリを実施しても国からの報酬が一律であるため、経験年数などで給料に差をつけることが難しいんですよ。
基本的には誰がやっても売り上げは一緒であるため、こんな状況では昇給が少なくても正直仕方ないですよね。
ちなみに連合の2019年春季生活闘争(春闘)データによると、一般労働者の昇給額の平均は5997円です。
これに対して、療法士の昇給額は2000円前後が多く、中には500円っていう残念な人もいました。
理学療法士・作業療法士は、世間一般と比べても昇給額が圧倒的に少ないことが分かりますね。
それにしても500円はさすがに安すぎますが…(笑)
毎年500円の昇給だと、10年働いても月給5000円しか増えません。
仮に毎年6000円の昇給であれば、10年で月給が60000円増えます。
この違いを実感してください。
あなたの昇給額はいくらでしょうか?
ちゃんと給料増えてますか?
このように、理学療法士や作業療法士は年を取るにつれて世間との格差が開いていきます。
取り返しのつかない年齢になる前に、マジでまともな給料が貰える職場へ移った方が良いですよ。
» 理学療法士として勝ち組になるには?|将来周りと差をつけるキャリアプランを解説
実施時間による報酬のためコストパフォーマンスが悪い
理学療法士・作業療法士は1単位20分という決まりで点数が加算されていき、リハビリを実施した時間によって診療報酬が貰えます。
つまり、一日で稼げる金額にも上限があるので、売り上げを伸ばせないんですよ。
看護師やドクターであれば【切った】【刺した】といった行為に対して報酬が発生しますよね?
同じ時間でも処置数で報酬が発生する職種と比べて、リハビリは圧倒的にコストパフォーマンスが悪いというわけです。
その上、リハビリは週に108単位までしか実施できないという上限も設けられています。
時間でコストを算定するということは1日で稼げる上限も決まってくるので、PTやOTはただでさえ報酬単価が安いのに売り上げを伸ばせません。
このように、経営側からするとリハビリというのはそもそも儲からない部門というわけです。
人数が増えすぎて供給過多になっている
理学療法士・作業療法士は人数が増えすぎて需要が供給を上回っています。
人数が増えたとはいえ就職や転職はまだまだ簡単にできますが、全体的な給与水準が下がっているのは確かです。
ちなみに療法士が増えた原因は主に以下の4つです。
- 養成校への入学難易度が低い
- 国家試験の合格率が高い
- 医療資格なので安定している
- 高齢化社会で需要がある
まず規制緩和で養成校が乱立したために、AO入試などの比較的誰でも入りやすいような学校が多く出てきたんですよね。
理学療法士・作業療法士は養成校への入学難易度が低いので、言ってしまえば学費さえ払えれば誰でも目指せます。
昔は進路が決まらない学生に、療法士の学校を勧めていたという話もあるくらいです。
また、国家試験の合格率も現役生なら80~90%前後もあり、資格取得までのハードルも低いです。
医療系の資格は安定して働けますし、これからの高齢化社会で需要が明確というのも人気の理由です。
給料が安くても入職してくれる人はたくさんいるわけですから安月給になって当然ですよね。
PT・OTの将来性については以下の記事で詳しく解説していますので、興味がある方は合わせてご参照下さい。
» PT・OTは何歳まで働けるのか?【療法士の将来性について解説】
名称独占資格で専門性が乏しい
理学療法士・作業療法士は名称独占です。
資格を持っていれば名乗ることができるという、ただそれだけのものです。
それに対してドクターや看護師は業務独占であり、手術や点滴などは何の資格も持たない素人がやってはいけませんよね。
要するに、リハビリの仕事って国からは療法士にしかできない専門業務とは見なされていないんですよ。
業務独占ではなく名称独占に留まっているということは、結局はその専門性が国から認められていないってことです。
療法士の専門性は分かりづらい上に、マッサージしたり歩かせたりくらいにしか思っていない人も結構多いです。
誰でもできると思われているようでは国の評価が得られるはずもありません。
そして、こんな状態で報酬単価が上がるはずもありませんよね。
それどころか診療報酬の改定で少しずつ削られていってるのが現状です。
給料の安い理学療法士・作業療法士が給料を上げる方法
結論から言うと、理学療法士・作業療法士でも努力次第で給料アップは可能です。
中でも、現実的な方法を3つ紹介します。
PT・OTが給料を上げる方法
- 訪問リハビリで稼ぐ
- 役職や管理職に就く
- 公務員を目指す
- 副業で副収入を得る
それぞれ解説していきます。
訪問リハビリのインセンティブ(出来高制)で稼ぐ
理学療法士や作業療法士が手っ取り早く給料を上げるには、ぶっちゃけ訪問リハビリへの転職が一番おすすめできます。
実際に私も訪問リハビリへ転職し、給料アップに成功しました。
詳細は以下の記事をご覧下さい。
» 手取り19万の現役療法士が2週間で月給30万を達成した話
私も初めは割と大きな総合病院に勤めていたのですが、勤続年数5年で手取りが20万円にも満たない給料でした…
しかし、訪問リハビリへ転職したことで給料が30万円を超えたんですよね。
訪問リハビリにはインセンティブ(出来高制)という制度があるんですよ。
決められた件数以上のリハビリを実施した場合に、訪問件数に応じた出来高の給料が追加で貰えるというものです。
病院勤務の療法士とは違って、頑張った分がしっかりと自分に還元される環境なのでやりがいのある働き方だと思います。
年収500~600万円を稼ぐ療法士は割と普通にいますし、中にはこの制度をフル活用して年収700万円程を稼ぐ療法士も実際にいます。
国が在宅リハビリを推奨しているので訪問リハビリはそもそも報酬単価が高いんですよ。
療法士は全体で見ると飽和傾向にありますが、訪問リハビリではまだまだPT・OTが足りていない事業所も多いです。
そのため、今ならまだ転職の難易度も低く給料アップの再現性も高いです。
ただし、これから療法士がさらに増え続ければ訪問リハビリの分野もどんどん充足してきます。
給料に不満を持っている人は、早めに訪問リハビリへの転職を検討してみて下さい。
PTOT人材バンク公式サイト:https://ptotjinzaibank.com/
役職や管理職に就く
理学療法士・作業療法士が給料を上げる方法として、役職・管理職を目指すというのもおすすめの方法です。
役職手当や管理職手当に加えて、ボーナス支給額も多少は増えるので給料アップが狙えます。
一番考えなければいけないところなんですが、出世を狙うするなら療法士が少ない職場で働くというのは前提条件です。
私の後輩の転職成功例ですが、2年目で療法士が少数の老健へ転職し、その2年後に上の人が辞めたので臨床経験4年目にしてリハビリ部門のトップに繰り上げ昇格しました。
このように、将来を見据えたキャリアプランで行動することが大切です。
勝率の低いイス取りゲームをしてはいけません。
ぶっちゃけ、病院勤務で役職や管理職に就くというのは人数が多すぎて現実的ではありません。
しかし、老健やデイケア・デイサービスなどの療法士が少人数の職場であれば、臨床経験が浅くても割とすぐに管理職になることは可能です。
中には、いきなり管理職を募集しているような求人もあるくらいですからね。
PTOT人材バンク公式サイト:https://ptotjinzaibank.com/
公務員の理学療法士・作業療法士を目指す
公務員療法士になることができれば、ぶっちゃけ療法士としては勝ち組ですよ。
総務省が出している地方公務員給与実態調査によると、公務員のPT・OTの平均月給は約30万円前後であり、昇給額が民間の病院と比べると桁違いに高いのが特徴です。
ボーナス額も良いですし、年間休日数や各種手当などの福利厚生も抜群に手厚いです。
(公務員の年収については、【公務員の理学療法士の給料について徹底解説!】という記事で詳しく解説しています。)
確かに基本的には欠員が出ない限り募集されないことが多い上に、募集が出たとしても少人数です。
そこで私がおすすめするのは、公務員ではありませんが公務員と同等の待遇を受けることができる国立病院の理学療法士・作業療法士です。
国立病院の療法士は公務員試験を受ける必要はなく、病院の採用試験を受けるだけでいいのでハードルも低くなります。
ただし国立病院も募集は少ないので、常にアンテナを張っておく必要があります。
リハビリ職専門の転職エージェントに登録しておけば、国立病院の求人が出た際に優先して紹介してもらうことが可能です。
公務員に引けを取らない優良求人も多く取り扱っていますし、無料なので登録しておいて損はないです。
副業で副収入を得る
職場の居心地が良かったり仕事内容に満足していて、「今の職場は辞めたくない!」って人には副業がおすすめです。
副業と言ってもその種類は多く、選ぶ副業によっては難易度が高いものもあるので、自分に合った副業を選択することが大切です。
理学療法士・作業療法士におすすめの副業は以下の5つです。
- 非常勤のアルバイト
- クラウドソーシング
- ブログ・アフィリエイト
- 動画編集
- webライター
これらの副業の詳細については以下の記事で詳しく解説していますので、興味がある方は合わせてご覧下さい。
まとめ:給料の安い理学療法士・作業療法士は行動あるのみ
今回は理学療法士・作業療法士の給料が安い理由と給料を上げる方法について解説しました。
理学療法士・作業療法士の平均年収は409万6400円ですが、これよりもさらに安いのが実情です。
理学療法士・作業療法士の給料が安い理由
- 昇給が少ないため年収がほとんど上がらない
- 実施時間による報酬のためコスパが悪い
- 人数が増えすぎて供給過多になっている
- 名称独占資格で専門性が乏しい
理学療法士・作業療法士が給料を上げる方法
- 訪問リハビリのインセンティブで稼ぐ
- 役職や管理職に就く
- 公務員の理学療法士・作業療法士を目指す
- 副業で副収入を得る
これらの実態を把握した上で実際に行動に移せる人が、将来豊かな生活を実現できます。
今回はこれで終わります。
最後まで読んでいただきありがとうございました!